▌“元米軍慰安婦”が政府に対して賠償を求め、集団提訴 |
2014年6月、在韓米軍付近にあった「基地村」で、元在韓米軍慰安婦だったと主張する女性たち122人が、米軍相手の売春をさせられていたとして、当時彼女たちを管理していたとされる韓国政府に対して、国家賠償を求める訴訟を起こしました。
基地村女性 キム・ジョンジャの証言の内容抜粋
キム・ジョンジャさんは人身売買されたと言う。 だが、そのことを理解するにはキム・ジョンジャさんの当時の年齢はあまりに幼かった。(当時16歳)
「おばさん(抱え主)は私に、クラブに出て行ってお客さん(米兵)を連れて来るように言いました。 私は3日くらいして、その抱え主の家から逃げ出しました。 ところが路地で捕ってしまいました。 ‘死ぬほど’殴られました。 もう一回逃げたら島に連れて行って殺してしまうと言いました。
彼女たちが実際に基地村で働かされていたのは、とりあえず朝鮮戦争は休戦状態に入った1960年代から80年代にかけてですが、当時まだ従軍慰安婦などという造語は作られておらず、“基地村女性”と呼ばれていました。
▌なぜ彼女たちは韓国政府を訴えたのか? それは国家が関与していたから… |
軍隊が遠隔地へ派兵されると、派兵先に歓楽街が出来るのはよくある話ですが、普通は地元の業者が軍に取り入って営業するもので、歓楽街の管理営業そのものを国家が運営する例はあまりありません。非人道的な扱いを受けたのであれば、当時の業者を訴えるのが筋なんですが、今回のケースは当時基地村を管理運営していたのは、韓国政府自身だったことが、最近の調査でわかってきたのでした。
▌政府公認の性病隔離所「モンキーハウス」 |
原告の一人の証言によれば、性病に掛かった慰安婦は「モンキーハウス」と呼ばれる施設に強制的に収容され、病気が完治するまで施設内に監禁されたと言います。しかも施設を管理していたのは韓国の警察だったそうですから、国家の関与は間違いなかったと言っていいでしょう。
そうした基地村で働く女性は当時貧困層出身の女性で、中には仕事の内容を知らされずに連れてこられた少女もいたらしく、こうしたパターンはどこぞの国がどこぞの国を責めている“歴史認識”とやらにえらく似ています。
Bien Hoa, April 1970 - Doanh nhan Ross Perot, ng??i sang l?p Electronic Data Systems, Inc, th?m m?t l?p h?c t?i m?t tu nhan c?a chi?n tranh tr?i ? Bien Hoa / tommy japan
▌暴かれる国家の関与 |
正式に韓国政府が基地村運営に関わった証拠として、2013年の国会で野党議員が当時大統領だった朴正煕のサイン入りが入った、基地村関連の決裁書が提出されました。これが決定打となって元在韓米軍慰安婦が立ち上がり、訴訟に踏み切ったと思われますが、朴正煕元大統領といえば、現在の朴槿恵大統領の父親です。
しかも問題になっている1970年代、朴槿恵大統領は父のそばで政務に就いており、ヘタをすれば彼女自身がこの問題に関わっていた可能性もあり、今韓国国内で大問題に発展しています。
Korea_President_Park_Sejong_Econ_03 / KOREA.NET - Official page of the Republic of Korea
▌韓国から基地村がなくなる日はくるか? |
このように過去の基地村問題は糾弾されているわけですが現在も基地村は実在し、そこではフィリピン人やロシア人が劣悪な環境で働かされています。女性の人権問題は人類不変の問題であり、過去の問題だけではなく韓国から基地村をなくすことも忘れてはならない課題でしょう。
出典
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/17752.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E8%B1%86%E5%B7%9D%E5%B8%82
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A8%E9%9F%93%E7%B1%B3%E8%BB%8D
SAPIO9月号
http://www.blogazo.net/asin/B00LXG1LBM_61XCLEfLNbL.html
http://www.igosso.net/id/10500938404.html
http://www.igosso.net/id/11640577615.html