今月、台湾南部の屏東県で飲食店などから回収した廃油を再び食用として再利用する粗悪油の密造工場と、この油を購入していた食用油製造会社「強冠」を摘発するという事件が発生した。
強冠では再利用した廃油を、正規品の食用油に約25%混ぜて業務用として台湾全土で販売していたとされ、その生産量は今年3月からだけでも700トン以上におよび、台湾の食品業者など1206社に出回ったことが確認されている。
台湾では近年、肉まんやギョーザなどの食品に廃油が使われていたという事件が多発しており、各地で製品の回収が行われるなどの影響が広がっていた。
この「強冠」の事件も台湾では連日トップで報道されていた。
驚くべきことに「強冠」は、三井物産などの日本企業が出資している会社である。
親日家も多く、日本製品への信頼も厚い台湾で、日本関連の企業がこのような不祥事を起こすのは、日本への影響やメイドインジャパンの製品イメージなどにも悪影響を与えかねない事件なのである。
にもかかわらず、日本国内のニュースで「強冠」社が日本企業関連という報道がほとんど成されていないことは非常に気になる。スポンサーに気を使っているのかもしれないが、海外のこういった事件で日本が関わっているならば正しく報道すべきである。
安全で信頼も厚いとされる日本製品のイメージを保つためにも、不の情報もしっかりと公にし、今後の改善につなげていく努力を行っていく必要がある。
出典
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-3782.html
http://www.xinhuaxia.jp/social/46103
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201409/2014090500824&g=int
新着情報
2014.10.27