| ▌今も残る在韓米軍慰安婦の街 |
韓国の北部、国境に程近い東豆川（トンドゥチョン）市に“ソレ”は今もあります。地元ではその一角を「アメリカ通り」と呼んでいるそうですが、在韓アメリカ軍の軍人を相手にした“基地村（売春宿）”が立ち並んでいるわけです。
もちろん韓国国内でも売春が違法行為ですから、あからさまに売春宿ととして営業しているわけではありません。よくあるのは「ジューシーバー（Juicy Bar）」という隠語で呼び交わされている飲み屋で、この店で働く女性がホステスとしてだけではなく、性的なサービスも提供しているわけです。
Jamsil Apartment Complex Phase 5 / InSapphoWeTrust
| ▌ジューシーバーで働く女性たちの実態は？ |
現在ここで働いている女性たちは、フィリピン人やロシア人の出稼ぎ女性が多く、韓国人女性はほとんどいません。これは1992年に在韓米兵による韓国人ホステス虐殺事件が発生したせいだとも言われています。
また、近年米軍自身が売春行為の取締りを強化していますので、店内で客とホステスが別室に移って行為を行うような、あからさま売春宿はほとんど見られないようです。
しかし店内で客として訪れた米兵に酒をねだり、激しいキスなどをするホステスは珍しくなく、店外への“お持ち帰り”もあります。
そんなホステスたちの月給は月に日本円で５万円程度で、一般的な韓国のサラリーマン月収の４分の１以下です。売春が禁じられている手前、彼女たちの勤務評価はいかに客に酒を飲ませるかであり、キスなどの性的サービスにボーナスがつくわけではないようです（ただし、店外デートに関しては不明）。
Seductive bargirl, Phnom Penh / Blemished Paradise
| ▌この街に「基地村」がある意味 |
もともと東豆川市に基地村が出来たのは、かつてこの地域に在韓米軍基地があるからです。近年基地の一部が返還されましたが、それでもまだ広大な面積を在韓米軍が占めている“基地の町”になります。
どうしてアメリカ軍が駐屯しているのかというと、日本の在日米軍とはちょっと事情が違っていまして、韓国に駐屯しているアメリカ軍は“国連軍代表”なんです。
今時の日本の若い人にはあまり知られていませんが、1950年代に朝鮮半島を二分する「朝鮮戦争」と呼ばれる戦争が勃発しました。そころがこの戦争、まだ終わっていません。「軍事境界線」という北緯38度線を境に、今でも北朝鮮と韓国がにらみ合いを続けていて、現在は“休戦状態”になっているに過ぎないわけです。
まぁ、北朝鮮の戦力から考えて、本気で軍事境界線を越えて攻めてくるという危機は少なくなったと思われますが、それでも国連軍としては軍事境界線に軍隊を配備して備える必要があり、その中核をアメリカ軍が務めている関係上、大規模な在韓米軍が今でも駐屯しています。
Rodriquez Live Fire Complex / UNC - CFC - USFK
現在、在韓米軍慰安婦と呼ばれるようになった韓国の女性たちは、まだ南北朝鮮の緊張がよりリアルだった頃、米軍基地の周辺に作られた軍人向けの歓楽街で働いていました。当時の価値観では、さほど問題にはならなかったのですが、今や女性の人権問題は人類不変の問題として捉えられるようになり、2014年には大きな社会問題として浮上してきたのです。＝続く＝
出典
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E8%B1%86%E5%B7%9D%E5%B8%82
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A8%E9%9F%93%E7%B1%B3%E8%BB%8D
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140625/kor14062522110006-n1.htm
SAPIO９月号
http://www.igosso.net/id/6196571900.html
http://www.igosso.net/id/10842560843.html
http://www.igosso.net/id/3377694008.html